RNAサイレンシング分子機構の包括的理解

  生物一個体を形成するひとつひとつの細胞は、すべて同じ遺伝情報を有します。しかし、個々の細胞における遺伝子発現は、時間そして空間特異的に巧みに制御されており、この仕組みによって各細胞のアイデンティティー、組織形成、ひいては個体の複雑さが確保されます。遺伝子発現の制御機構の一つにRNAサイレンシングがあります。 RNAサイレンシングは20から30塩基長という小さな非コードRNAが引き金となる遺伝子発現制御機構です。1998年に発見されたRNAiはその代表例ですが、RNAi以外にも複数の分子経路があり、また、多くの因子が関わり複雑であることなどを理由に、分子レベルにおける全貌理解には未だ至っていないのが現状です。私たちは、主にショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)を用いてRNAサイレンシングの分子メカニズムを包括的に理解する事を目指しています。 RNAサイレンシングを引き起こす小さなRNAにpiRNAがあります。piRNAは、生殖細胞においてトランスポゾンの利己的な転移から自己ゲノムをまもります。トランスポゾンの転移活性が上昇すると、ゲノムが傷つき、胚・精子形成が異常となってその個体は子孫を残せなくなります。この事態を回避するため有性生物は進化の過程でpiRNA機構を獲得したと考えられます。私たちは、現在主にpiRNAの生合成及びトランスポゾン抑制機構に焦点をあて、研究をすすめています( 動画 )。

News

2016-09-12
piRNAクラスターのflamencoに関する論文がGeneticsに掲載されました。
2016-07-31
生殖細胞様細胞株の樹立に関する論文がGenes Dev.に掲載されました。
2016-06-14
H1に関する論文がMol. Cellに掲載されました。
2016-05-10
プラナリアPiwiに関する論文がDev. Cellに掲載されました。 Previewはこちら
2016-04-14
2016-06-27にTokyo RNA Clubが開催されます。
2016-06-28から2016-07-02までRNA2016が開催されます。
2016-04-04
新しいメンバーが加わりました
2016-02-22
2016-04-12にTokyo RNA Clubが開催されます。
2016-02-05
集合写真を更新しました。
2015-12-08
Krimperの機能に関する解説がFlyに掲載されました。
2015-12-02
日本語の総説集"ノンコーディングRNAテキストブック"が羊土社より出版されました。
2015-11-05
ホームページを新しくしました。
2015-10-05
In Situ電顕に関する論文がMethods Mol Biol. に掲載されました。
2015-09-07
piRNA生合成に関する総説が BBA [ScienceDirect] に掲載されました。
2015-08-06
転写因子TAF11に関する論文がMolecular Cell [PDF]に掲載されました。
2015-07-23
piRNA因子Krimperの機能に関する論文がMolecular Cell [PDF]に掲載されました。
2012-07-22
当研究室の難波さんが「第17回日本RNA学会年会ベストプレゼンテーション賞 優秀賞」を受賞しました。
2015-07-21
piRNAのシスエレメントに関する論文がCell Reports [PDF]に掲載されました。
2015-07-15
piRNA生合成過程phasingに関するPerspectiveがScience [PDF]に掲載されました。
2015-04-09
piRNA因子Maelstromの構造と機能に関する論文がCell Reports [PDF]に掲載されました。
2015-04-06
集合写真を更新しました。
2015-03-30
piRNA因子Maelstromに関する総説がFEBS Lett.[PDF]に掲載されました。
2015-03-05
piRNA生合成に関する総説がAnnu. Rev. Biochem.に掲載されました。
2015-01-23
コモンマーモセットの生殖組織の発生に関する論文がDevelopmental Biologyに掲載されました。
2014-12-31
piRNA因子Vasaに関する論文がCell Reports [PDF]に掲載されました。


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